海外生活、なんだかしんどい…それ、カルチャーショックかもしれません
- Mayumi KATO
- 3月31日
- 読了時間: 8分
更新日:4月14日
このブログは、ThreadsやInstagramでご紹介した内容をもとに、もう少し詳しくまとめたものです。
今、なんとなく気持ちが重いなと感じている方に、そっと届きますように。

◆ なんでこんなに疲れるんだろう?
海外で暮らしていると、ふとした瞬間に、こんな気持ちになることはありませんか?
なんだか毎日疲れている
周りは楽しそうなのに、自分だけうまく馴染めていない気がする
せっかく来たのに、全然うまくいかない
それは、あなたが特別弱いからでも、努力が足りないからでもなく、
もしかすると今、カルチャーショックの途中にいるのかもしれません。
実は、異なる文化の中で暮らすときに私たちが感じる心の揺れには、
いくつかの段階があるといわれています。
◆ カルチャーショックの「4つの段階」
ここでは、その4つの段階をご紹介します。
これは「誰にでも起こる自然なプロセス」で、決してネガティブなことではありません。
① ハネムーン期
すべてが新鮮でキラキラして見える時期。
スーパーの商品がかわいく見えたり、パンの種類の多さにいちいち感動したり。
町を歩くだけで観光気分になって、「海外生活、楽しい!」と思える時期です。
② ショック期
文化や言語の違いを実感しはじめる頃。
思ったように通じない、手続きがスムーズに進まない、相手の対応にがっかりする…。
「日本ならこうだったのに」と、つい比べてしまい、
イライラや愚痴が増えてくるのがこの時期です。
③ 回復期
少しずつ慣れてきて、「こういう考え方もあるんだな」と思えるように。
相手の価値観や文化の違いも、理解しようとする気持ちが生まれてきます。
「こっちのほうが暮らしやすいかも」と思う日も出てきて、
なぜか日本の“嫌だったところ”についてよく話すようになるのもこの頃です。
④ 適応期
どこの国にも良いところ、そうでないところがあることを受け入れられるように。
完璧な場所なんてないとわかってきて、
「まぁ、そんなもんだよね」と自然に思えるようになります。
物事をいろんな角度から見られるようになり、気持ちにも余裕が出てくる時期です。
◆ 私自身の体験から
私自身も、まさにこの4つの段階を通って、今の自分にたどり着きました。ヨーロッパ生活はかれこれ28年が過ぎました。
ベルギーでの暮らしを始める前に、スイスとイギリスであわせて6年間、ヨーロッパでの生活を経験しています。今回は、ベルギーでの生活体験を中心にお話ししたいと思います。
新しい国に移り住むたびに、文化や環境の違いに驚き、戸惑いながらも、少しずつ自分の感情や考え方が変わっていくのを感じてきました。まずは、ベルギー生活最初の「ハネムーン期」――すべてが新鮮で輝いて見えていた頃のことから、振り返ってみます。
◆ 海外生活のはじまり ― ハネムーン期
新しい国での暮らしが始まったばかりの頃。何もかもが目新しくて、毎日がちょっとした冒険のように感じていました。
スーパーに並ぶカラフルな食材や、見たことのないパッケージの商品。その一つひとつがとても魅力的に見えて、買い物に行くだけでワクワクしていました。
チョコレートの種類の多さにも驚いて、「この国の暮らし、すごく楽しいかも!」と胸を弾ませながら町の中を歩いていたのを今でもよく覚えています。
街並み、カフェの雰囲気、道行く人たちの表情――ベルギーに引っ越したのが7月だったので、お天気も良く、すべてがキラキラして見えて、まるで旅行気分のような感覚で日々を過ごしていました。
この頃は、まだ生活の細かな不便さやストレスには気づかず、
それ以上に「新鮮さ」や「楽しさ」が日々を満たしていた時期でした。
◆ 私が体験したショック期、そして回復期へ
「楽しい!」と感じていたハネムーン期の後、私にもすぐにショック期がやってきました。
イギリスでも経験したけれど、ベルギーでも
公共交通機関の遅延やキャンセルに何度も振り回され、
顧客サービスの対応にモヤモヤし、
そしてスイスで日曜日にお店が閉まっていることを経験したはずなのに、
4年間のイギリスではほぼいつでもお店が開いているのに慣れてしまった私は「日曜日にお店が全部閉まってるなんて、やっぱり不便よね。。。」と、
日々の生活の中で小さなストレスが積み重なっていきました。
日本やイギリスと比べてはため息をつくことが多く、
「私、ちゃんとやっていけるのかな」と不安になることもありました。
◆ 少しずつ見えてきた、この国のやさしさ
そんなふうに気持ちが少しずつ和らいできたのは、回復期に入った頃のことでした。
たとえば、日曜日にお店が閉まっているのも、
「買い物に追われずに、家族や自分のためにゆっくり過ごす時間なんだな」
と、前向きに受けとめられるようになっていきました。そして森散歩などを家族で楽しむようになりました。
お店でちょっとしたミスがあっても、店員に怒ることなく穏やかに対応してくれる人に出会ったとき、
「こういう柔軟さって、すてきだな」と、感じたのを覚えています。
街で困っていると、自然に声をかけてくれる人が多いことにも気づき、
この国にも、やさしさや思いやりがあちこちにあるんだと、少しずつ実感するようになりました。
同時に、それまでよく見えていなかった日本の「ちょっと息苦しかったところ」や「モヤモヤと気になっていた部分」が、外からの視点で見えるようになってきたのも、この時期の特徴だったと思います。
◆ 今、私がいるのは「適応期」
そして今、私はベルギーでの生活は22年目となり、ヨーロッパでの暮らしは28年になりました。
ずいぶん前から「適応期」に入り、日本にも、今の国にも、それぞれに良いところもあれば、少し不便に感じるところもある、と自然に思えるようになっています。
どちらが正しい、どちらが良い、という話ではなくて、文化や価値観の違いをそのまま受けとめて、「ここで、自分らしく過ごせるようになったな」と感じられるようになりました。
完璧な場所はないけれど、その中で“心地よい居場所”を見つけて、穏やかな気持ちで暮らせていること。それが、今の私にとって何よりの安心になっています。
◆ 「今の自分」を見つめるということ
この4つの段階は、はっきりと区切られているわけではありません。
気持ちは行きつ戻りつしながら、少しずつ変化していくものです。
そして、それぞれの時期を通り過ぎるまでにかかる時間も、人によって本当にさまざまです。短期間で海外生活を終える方は適応機までたどり着かず帰国されることもあるかと思います。
でも、この流れがあることを知っているだけで、
「今の私は、もしかしたらこの時期にいるのかもしれない」
そんなふうに、少しだけ客観的に、そしてやさしいまなざしで自分を見つめられるようになる気がします。
◆ さいごに
海外生活には、毎日が新鮮で楽しい瞬間もあれば、
思うようにいかないことや、ふと孤独を感じる時間もあるものです。
でも、それはきっとあなただけではありません。
今ここにいる多くの人が、同じような気持ちを経験しながら、
少しずつ乗り越えてきました。
もし今、なんとなく気持ちが重たいと感じていたら、
「私は今、どの段階にいるのかな?」と
そっと、自分の心に問いかけてみてください。
それだけでも、ほんの少し、心が軽くなるかもしれません。
海外でがんばっているあなたを、心から応援しています。
私にできることは、英語のレッスンを通じて、
自分自身の経験もふまえながら、異文化の中で暮らすヒントをお伝えすること。
言葉を学ぶことは、異文化を知ることでもあると思うからです。
今後の投稿も、何かの気づきや励ましにつながれば嬉しいです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
このブログが、今どこかでがんばっているあなたの心に、そっと寄り添うものであればうれしいです。
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